いきなりですが質問です!
井戸から水を汲み上げているご家庭にお住いで「停電による断水を経験した方」いますか?
日本は井戸を掘れば地下水が出てくる場所が多く、都市部でなければ水源が豊かなところは沢山あります。井戸を掘ってポンプを設置するだけで、水不足に悩まず水道を使えます。
現在 井戸ポンプを電気で動かす「電動タイプ」が主流で、蛇口をひねるだけで井戸ポンプが回転し、井戸水を汲み上げます。映画のワンシーンで見かける人力で水を汲み上げる「手動ポンプ」を現役で使っている家庭は見たことありません。
ただ非常に便利な電動タイプの井戸ポンプですが、ひとたび停電すれば電動タイプの井戸ポンプは動かせず、水道が全く使えないといったデメリットがあります。
停電で電気と水道が使えなくなると生活するのが途端にきびしくなりますね。
私の実家も井戸ポンプを使っており、台風による被害で停電したことがあります。比較的弱い台風だったので油断していました。スマホが充電できない・冷蔵庫が使えない・給湯器も使えない・トイレも使えない…ライフラインである電気と水道を使えなくなり本当に困りました。
井戸ポンプを使っている家庭では停電時に困らないためにも「ポータブル電源」・「家庭用発電機」が欠かせません。
今回は電動タイプの井戸ポンプの停電時のデメリットや、いざという時困らないようにポータブル電源と家庭用発電機についてご紹介します。
井戸ポンプは停電すると動かせない
電動タイプの井戸ポンプは停電すると動かせなくなり水道が使えなくなります。
台風や雪害は天気予報を見ていれば、あらかじめ浴槽に水を貯めて備えることができますが、日本は地震大国であるため、突然地震が発生して災害・停電する可能性が十分にある。
いきなり地震発生による災害停電となれば、備える間もなく電気・水が突然使えない。
今は電化製品に囲まれる生活が一般的なので、スマホの充電すらできず情報を仕入れることもできません。さらに水が使えないので、料理もままならないし、トイレも使えませんので踏んだり蹴ったりです。
なにも地震だけではありません。台風や雪害などでもいくら備えても停電する確率は変わりませんし、電線が切れれば、電気が使えなくなります。
ポータブル電源・家庭用発電機から電気を送る
電動タイプの井戸ポンプは電気が必要なため停電が発生してしまうと全く使えなくなります。
日本は電気の送配電設備が優秀であるため、設備原因での停電の可能性はとても低いですが、ゼロではありません。またくどいようですが、記事を読んでいる今でさえ地震などの災害停電が発生することが考えられます。
電動タイプの井戸ポンプを有効活用するため、停電しても「ポータブル電源」もしくは「家庭用発電機」があれば問題は解決してくれます!
2つの特徴は以下の通りです。
- ポータブル電源…超大型バッテリーより電気を供給する設備
- 家庭用発電機…カセットボンベやガソリンを燃料として電気を発電・供給する設備
コンセントから井戸ポンプに電気を供給するのではなく、「ポータブル電源」・「家庭用発電機」から電気を供給することで、井戸ポンプが使えます。
それでは「ポータブル電源」と「家庭用発電機」を詳しく見ていきましょう!
ポータブル電源とは電気を貯める超大型バッテリー
ポータブル電源とは電気を貯める超大型バッテリーです。あらかじめコンセントからバッテリーに充電することで、電気が通ってない場所や停電した時にバッテリーから電気を送ることができます。
スマホなどを充電するモバイルバッテリーの超大型版をイメージしてもらえると分かり易いです。
あらかじめバッテリーを家庭用コンセントからの電気で充電し、停電時はその貯めた電気を使って井戸ポンプを動かします。
電気を貯めて送るだけでなく、ライト機能やソーラー充電ができるタイプなど様々あります。
ポータブル電源のメリットとデメリットをまとめています。それでは見ていきましょう!
ポータブル電源のメリット5選
- 手軽に電化製品に電気を送れる
- 維持費が低い(充電する電気代のみ)
- 室内で使えるほど静か
- 排気ガスが出ないので室内でも使える
- ソーラー充電機能が付いているタイプがある
ポータブル電源の最大の特徴は「手軽に電化製品に電気が送れる」ことです。電化製品のプラグをポータブル電源に差し込み・スイッチを入れるだけで電化製品が動かせます。手軽に手間をかけず電気を使えるのはすごいです。災害発生でパニックになれば普段できることも時間がかかります。手軽に使えるのはポータブル電源の最大のメリットです!
コンセントからバッテリーに充電した電気を使うので、維持費は充電する電気代のみ!とてもランニングコストが低いです。
また騒音や排気ガスが出ないので、住宅街でも屋内でも使うことができます!
ポータブル電源のデメリット3選
- 価格が高い(3万円~15万円程度)
- バッテリーの容量が限られている
- 持ち運びができるが、比較的重たい
- 長期間使わない場合も定期的に充電が必要
本体価格が3万~15万円と高く、電気を貯めるバッテリーの容量は決められているので使う人を選んでしまいます。井戸ポンプは意外と電気を使うため、比較的大容量のポータブル電源が必要です。井戸ポンプを動かすために必要なポータブル電源の価格は10万~、重さは10kg~と思っておきましょう。
井戸ポンプを動かすにはある程度大容量のポータブル電源が必要ですが、騒音が少なく排気ガスがでないので室内でも使え、「井戸ポンプ」+「家にある電化製品」が動かせるのがメリットですね。
おすすめポータブル電源3選
井戸ポンプは意外と電気を消費しますので、比較的大容量のポータブル電源が必要になります。
井戸の深さによって設置されている電動ポンプの種類は違いますが、井戸ポンプは一般的に消費電力は500Wと言われています。私の実家は浅深井戸ポンプを使っており消費電力470Wです。
実際に設置している井戸ポンプの取扱い説明書やポンプの銘板に書かれている定格電力(消費電力)をご確認ください。
ポータブル電源には「定格電力」があるので、井戸ポンプの消費電力よりも「定格電力が高いポータブル電源」を選びましょう。(井戸ポンプで消費する電気よりも電気を送る能力の高いポータブル電源を選定)
定格電力とともに肝心なのが電気を供給する周波数です。
安定・良質の周波数である電気を供給しないと井戸ポンプが壊れてしまう恐れもあります。
ポータブル電源は純正弦波式の電気を供給できるタイプがおすすめです。
また井戸ポンプは屋外にあることが多いので雨には気を付けなくてはいけません。現在販売されている家庭用発電機やポータブル電源は防水性能がありません。
雨天時は屋根付き・室内から電源ケーブルを伸ばして井戸ポンプに電気を供給してください。
Jackery ポータブル電源 2000Pro
項目 | 仕様 |
バッテリー容量 | 2160Wh |
定格出力 | 2200W |
最大出力 | 4400W |
コンセント (AC100V出力) | 3つ(純正弦波) |
USBポート | USB-A、USB-C、QC3.0 |
ACアダプター充電 | 2口 フル充電最短2時間 |
重さ | 約19.5kg |
大きさ | 38.4 x 26.9 x 30.7 cm |
周波数 | 60Hz |
その他機能 | ソーラー充電 フル充電2.5時間(天候次第) |
参考価格 (Amazon) | 285,000円 |
ポータブル電源といえば「Jackery(ジャクリ)」というほど有名なメーカーです。
「Jackery ポータブル電源 2000Pro」はJackeryから販売されているポータブル電源の中で最大容量のポータブル電源です。(市販のポータブル電源の中でも最大級)
バッテリー容量は約2160Whで定格出力は2200Wとポータブル電源の中でも高性能の部類に入ります。電子レンジやヘアドライヤーもなんなく使えます。
2022年に発売開始し、バッテリー容量の大容量化が進んでいます!
【スマートスクリーン】視認性の高いカラー表示のスマートスクリーンが付いているので、電池残量を一目で確認でき、インプットやアウトプット、接続の状況についても確認できます。またTwin Turbo(ツインターボ)というシステムを搭載し、電源アダプターを2台同時接続で充電でき、フル充電も最短2時間で出来ます!
ポータブル電源はたまに充電しないと放電してバッテリー容量が減ってしまいます。台風の接近や雪害が起こりそうなときはギリギリまで充電しておくことと心がけておきましょう。
別売りのソーラーパネルを購入することでソーラー充電も可能です。
数日間の長期間の停電になれば大容量のポータブル電源でも足りなくなる可能性も十分にありますので、ソーラー充電機能が付いている電源は貴重です。
\ポータブル電源の有名メーカーJackery/
Jackery ポータブル電源 1000Pro
項目 | 仕様 |
バッテリー容量 | 1002Wh |
定格出力 | 1000W |
最大出力 | 2000W |
コンセント (AC100V出力) | 3つ(純正弦波) |
USBポート | USB-A、USB-C |
ACアダプター充電 | フル充電最短1.8時間 |
重さ | 約11.5kg |
大きさ | 34.0 x 26.2 x 25.5cm |
周波数 | 60Hz |
その他機能 | ソーラー充電 |
参考価格 (Amazon) | 149,800円 |
上記で紹介した「Jackery ポータブル電源 2000Pro」が大きすぎるという方には小容量&小サイズの「Jackery ポータブル電源 1000Pro」もおすすめです。
あくまでも 「Jackery ポータブル電源 2000Pro」より小容量ということですが、他メーカーのポータブル電源と比べても十分な容量は確保しています。
基本的に仕様はどちらも同じですが、こちらの方が小容量×小サイズです。
1,002Whの容量で瞬間最大出力2,000Wの定格出力を有しているので井戸ポンプはもちろん他の家電を使えます。
重さが11.5kgなので女性でも持ち運べるサイズですね。小容量×小サイズがよい方はこちらがよいでしょう。
2022年9月より販売開始!
新発売を記念し保証期間は5年(3年+無料延長サポート2年)も付くので安心して使えます!
\ポータブル電源の有名メーカーJackery/
ECOFLOW DELTA
項目 | 仕様 |
バッテリー容量 | 1260Wh |
定格出力 | 1600W |
最大出力 | 3100W |
コンセント (AC100V出力) | 6つ(純正弦波) |
USBポート | USB-A×4、USB-C×2 |
ACアダプター充電 | フル充電最短2時間 |
重さ | 約14kg |
大きさ | 40.0 x 21.0 x 27.0 cm |
周波数 | 50 / 60Hz |
その他機能 | ソーラー充電可能 |
参考価格 (Amazon) | 139,500円 |
ECOFLOWから販売されている「DELTA」も大容量で急速充電ができるポータブル電源でおすすめです。
最大の特徴は「X-Streamテクノロジー」というシステムが搭載されており、充電スピードの遅いポーダブル電源と比べて10倍速く充電が可能です。
なんと1時間でゼロから80%へ充電、2時間でフル充電が可能!
台風の接近や雪害が起こりそうなときに「すっかり充電することを忘れてしまった」となったときは助かります。
台風や雪害は他に準備することがありますので、ポータブル電源を充電することは後回しになってしまうことも多々あります。
いざ停電してから「充電してなかった」となったら意味がありません。忘れてしまった場合でもすぐにフル充電できるのはいいですね!
\EcoFlow公式サイトをチェック/
家庭用発電機は燃料を燃やして発電
家庭用発電機とは、カセットボンベやガソリンを燃料にして電気を発電・供給する設備です。
家庭用発電機があれば電動タイプの井戸ポンプを動かせられますし、発電機が大容量であれば更に照明や扇風機、ヒーターなどの家電も使うことができます。
メリットもデメリットもありますので紹介します!
家庭用発電機のメリット2選
- カセットボンベやガソリンで発電できる
- サイズが大きくないので持ち運びが簡単
何度も説明しましたが、最大のメリットは電気が発電できること。
今回は井戸ポンプを動かうことが目的なので、家庭用発電機は最適な選択肢と言えるでしょう。
家庭用発電機のデメリット5選
- 燃料が無くなると発電できない
- ガス、ガソリンを使うので取り扱いに注意が必要
- 音がうるさい
- 排気ガスがでるので屋内では使えない
- 価格が高い
デメリットもたくさんあります。燃料を使うので、無くなれば発電できなくなります。
また発電するときに騒音と排気ガスがでます。井戸ポンプは屋外設置なので、排気ガスが出ても問題ないですが、騒音が意外と出ます。(掃除機ぐらいうるさいです)
災害などが起こるとみんなピリピリしますので、騒音から近隣トラブルに発展しないようには気を付けましょう。住宅街にお住いの方は注意してください。
おすすめ家庭用発電機3選
家庭用発電機もポータブル電源と同様に「定格電力」が定められて、井戸ポンプの消費電力よりも「定格電力が高いもの」を選びましょう。
家庭用発電機は正弦波インバーター式の電気を供給できるタイプがおすすめです。
井戸ポンプは屋外にあることが多いので雨には気を付けなくてはいけません。
現在販売されている家庭用発電機は防水性能がありません。雨天時に使うときは屋根があるところからケーブルを伸ばして井戸ポンプに電気を供給するようにしましょう!
Honda EU9iGB(エネポ)
項目 | 仕様 |
定格出力 | 2口合計900W |
コンセント (AC100V出力) | 2つ |
連続運転 可能時間 | 2.2h~1.1h |
騒音 | 79dB~84dB |
重さ | 約19.5kg |
大きさ | 36.5 x 26.2 x 52.4 cm |
周波数 | 50/60Hz |
参考価格 (Amazon) | 106,400円 |
Honda EU9iGB(エネポ)はカセットボンベで発電するタイプの発電機です。
自動車製造で有名な「Honda」から販売されている家庭用発電機です。
おなじみのカセットボンベで動く手軽さが魅力。燃料の入手も保管もしやすく、非常用電源にも適した1台です。予備カセットボンベを持っておくと長期間発電することができます。
災害・停電時はバタバタ慌てるので、簡単に扱える家庭用発電機は重宝します。我が家もこちらの家庭用発電機を所有しています。
車輪がついているので、約20kgあっても段差がなければそこまで重たく感じることもありません。防水仕様ではないので、水しぶきや雨が直接発電機に当たる場所では使えません。
水しぶきや雨が当たると感電や機械トラブルが発生する可能性があるので注意しましょう。
EENOUR GS2200i
項目 | 仕様 |
定格出力 | 2口合計1800W |
コンセント (AC100V出力) | 2つ |
USBポート | USB-A×2 |
シガーソケット | 1つ |
連続運転 可能時間 | 7h~3.2h |
騒音 | 58dB |
重さ | 約19kg |
大きさ | 52.5 x 28.2 x 44.0 cm |
周波数 | 50/60Hz |
参考価格 (Amazon) | 69,900円 |
EENOUR GS2200iはガソリンで発電するタイプの発電機です。
住宅街でも使える商品をピックアップしました。こちらは静穏性の高い商品となっています。騒音トラブルが気になる方はこちらが良いでしょう。
ただガソリンを使うので、手軽に扱える商品ではありません。多少の知識と慣れは必要です。防水仕様ではありませんので、水しぶきや雨が直接発電機に当たる場所では使えません。
水しぶきや雨が当たると感電や機械トラブルが発生する可能性がありますので注意しましょう。
ヤマハEF1600iS
項目 | 仕様 |
定格出力 | 2口合計1600W |
コンセント (AC100V出力) | 2つ |
コンセント (DC12V) | 1つ |
連続運転 可能時間 | 4.2h~10.5h |
騒音 | 51.5dB ~89dB |
重さ | 約20kg |
大きさ | 49.0 x 28.0 x 44.5 cm |
周波数 | 50/60Hz |
参考価格 (Amazon) | 105,230円 |
ヤマハ EF1600iSはガソリンで発電するタイプの発電機です。あの「ヤマハ」からも発電機が販売されています。
少し騒音が大きいですが、日本製品が良い方はこちらもおすすめです。
まとめ
井戸ポンプで水道を汲み上げている家庭では停電時には電気+水道が使えなくなります。
水道が使えなくなると本当に困りますので、「ポータブル電源」や「家庭用発電機」で備えてみてはいかがでしょうか?
水の確保・電気を確保を同時にできるポータブル電源・家庭用発電機があれば普段通りの生活が送れます。ポータブル電源はソーラーパネルでバッテリーに充電できるので、半永久的に電気を使えるのもおすすめポイントです。
またいくら備えても不安になるのが人間です。台風や雪害は予想させる場合は浴槽に水を貯めるなど対応しましょう。
災害・停電が起こらないことが一番良いですが、自然や環境を相手にするので、願うだけではどうしようもありません。
しっかりと対策をして家族のため、自分のために備えてくださいね!
コメント